Aruyo

釣り人が消えていた池

ふと、子供の頃によく釣っていた所に行ってみたくなり、出かけてみた。とても静かな天気のよい昼下がり、水面も周囲の家屋もただ静寂に包まれて、子供の時とは変わった風景と違った視点の高さに、ちょっと不思議な感覚に陥る。

名前には池と付くけどどうみても沼のイメージだなぁ。校区外だったのでちょっと背伸びして遠出していたイメージだったのにこんなに近かったとは。

この近所にスクーターでよく飼い犬と一緒に通勤していた先生が住んでいて、元担任だったのもあって「はよ帰んしゃい」といつも怒られてたっけね。今思えば犬と一緒に学校に通勤とか凄い話だな。教室の外にいつも犬が待機していたし。

ライギョとヘラブナが多くて、当時の池の周囲には十数人くらいの人が必ず居て糸を垂れていた(といってもライギョ狙いはルアーだから垂らさず投げていたけど)のだけど、今や釣り人は一人もいないし釣りをされている気配すらない。

水面を観察しているとハヤっぽい魚影がちらほら。淀んだ臭いのしていたのにずいぶんと水質も改善したみたいね。釣り人が居なくなって餌をばら撒かなくなったのもあるのだろう。

後で聞いたところでは、あの先生はとっくに亡くなられていたようで。プールでは生徒と一緒に遊んで泳ぎまくる名物オバちゃん先生だったな...などと、ぐるっと周囲を歩きつつ、そんな事を思い出したりとかしていたけど、会えるはずもなかったか。

あー、なんだか釣りしたい!
久しぶりに糸を垂れてみたい!
どこでやろっかなぁ。