Aruyo

家ってなんだろう

3 months later #14 "My Home" Nuclear Evacuation Zone
2011 06 12 Namie Fukushima
8km from Fukushima Daiichi Nuclear 0.22μSv/h

40年前父がこの家を建て、家族4人が一緒に暮らせたのは9年間。兄の上京後私が上京するまで3人での暮らしが4年。その後両親2人で12年。父が死んでから母の1人暮らしが15年。母が1人で暮らした時間が一番長い事になる。
「子供の事を考えて家を建ててもすぐに大人になって家を出て行くよ。」一昨年家を建てた自分に母が言った言葉が思い浮かんだ。
「家」って何だろう。

via flickr.com

一部の例外はあるけどそれは別として、建てたその瞬間から上物の価値は下がる一方ってもの。 あまりその認識もないし、途方も無いローンを組まないと手に入れられない。 それでも、持ち家は永遠の価値を持つステータスみたいな空気とかね。 昭和の高度成長期から続く一億総中流のマイホームドリームはもはや神話の域なのかも。

誰のために建てるのか。
何のために建てるのか。
色々と考えさせられるなぁ。

転勤族だったので、あちこちの家に家族と住んだ。 独立し、結婚し、その間にも何カ所か住んだ。 そして、いまは新しくなった実家に居る。 この家は親族のものだけど僕の物じゃない。

かつて住んでいた頃の家は幻影のようにしか感じないし。 私の中では物理的な「殻」でしかないのかもしれないなあ。