Aruyo

「APIを使ってもらう」商売

既に終わった案件だけど備忘録的に書いてみる。 私は講師として属してる組織には、別の場所にIT専門の本社があって。 そこの事業のコアとなっているのが動画システム。

冒頭から余談だけど、社長は何かと「動画」「ドウガ」「どーが」と言うので、正直、煩いと思ってる。 確かに動画はあと10年もすればインターネット上のトラフィックの大半を占めて帯域のコスト負担が問題化するくらいになるだろうと思う。 だけど、動画だから良いって訳じゃないし動画やってりゃ外れなしみたいなのはちょっとね...。

辟易してたのもあるけど、普通に考えても動画を主軸にしたサービスは生き馬の目を抜く世界になる気がする。 何かコアなサービスに動画を加えて拡充させる提案からコミットしたほうが良いと思っただけど。

本題に戻して。 その動画システムのウリがこんな感じ。

しかし、肝心のコーデックやら変換の概要については資料は無いし説明を求めてもはぐらかされるし、これでどう売り込めと?って感じで。 出来上がった営業資料も漠然としたキャッチを並べられてもね。 秘密主義にも程がある。

本社ではそのシステムを使って YouTube と mixi を混在させたような動画 SNS を設けていたり。 有料の ASP サービスとしても用意しているけど、どちらも芳しくない様子。 「様子」というのも、隣のなんとやらで様子を伺う程度でしかない。 風通しの悪いこと...(^_^;

こんな状態なのに「なにか方策がないか?」と頼まれて渋々と会議に参加したんだけど。 数回やっただけで会議はなんだかうやむやになって終い。

講師の相棒と2人で細々とアイデア出しを続けて至ったのが、「 API を用意して機能を解放し、サービスやアプリ ( インスタグラム [instagr.am] のようなシンプルな機能とストリーム持ったの動画版を想定していた ) にどんどん組み込んでもらう」というもの。 帯域か、レスポンスか、画質か、どれがいいかはさておき、低品質のものをフリーとして解放し、高品質のものには認証を必要として利用料と取る、と。 とにかく、使い方は外部にまかせてコアに磨きをかけるか次に打ち出す別の何かに手をつけておなかいと、今の「ウリ」がいつまでも通用するとは限らないという事も添えて書面にまとめつつあったのだけどね。 本社がなにやら忙しそうになって、完全に話が止まっていたり。

ほら、そうこうしているうちに筆頭たる YouTube も高速化したぞォ。
[ YouTubeのエンジニアリング責任者に聞く―今や大半のビデオを1分以内で処理できるようになった : TechCrunch ]
携帯電話はマスではなくなりつつあ理、サポートの意味も薄れたね。 動画の転送もメール添付しなくてもアプリやエクスポートで済むし。 同時に画質もHDが普通になってきて微々たる差になったし。

で、先日に機会があってふいとこの話をしてみたところ。 「モジュール化してないので API 化は難しい」と言われ。 完全にこのネタは断たれた次第。 随分と突いていたのにやっと引き出した返答がこれかよ!! もー、知らんぞ。

API で稼ぐというのは他所でも考えるもんで。 それはそれで当然と思っていたけど伸びなかった動画サービスの会社という、どことなく似たような境遇の会社が転換をやってのけたというのが「つうこんのいちげき」な感じ(笑
[ TokBoxがビデオのレコーディング/アーカイビングAPIを提供, 収益化にも取り組む : TechCrunch ]

うちのはブラックボックスすぎたし鈍足すぎた。 本社が判断がもう少し早かったらね...。 遅きに失するとはまさにこんな感じかね。