Aruyo

ごっそりと消えた

近所のバラックみたいな建物が消えた。Google map にて番地なしの町名で検索すると指し示すあたりなので、ある意味で町の中心とも言えるところ。

ビニールシートを何枚も重ねた屋根。 どこからか持ってきた垂れ幕で壁。 道路にはみ出した菜園。 居酒屋の名が入った街灯が門灯。 たった一軒だけの昭和の遺物みたいだったなあ。 跡地はなんだか不思議な空虚な感じ。

道路に堂々と座り込み、アスファルトに直置きした雪平鍋からレンゲで灰汁取りし、車に向かって投げ散らしていたあのおじいさんは、どこに行ったのかなあ。 なんとなく、気になってしまった。