Aruyo

都市からは逃げ難い

コロナ事由なのと二十三区限定なのがちょっとアレだけど、やっぱだいたいこんなもんかという。

地元(地方)よりも都心に限りなく近い着地点のJターン、実は最多数派なんじゃないかと思ってる。以前にお世話になった広告代理店の社長も、新潟から区内に出てきた人だったけど会社を畳んだら埼玉に落ち着いたしなあ。都会の引力は強いぞ。

新型コロナウイルスの感染拡大で東京23区からの転出者増が止まらない。都の毎月1日現在の調査では3月は全ての区で前月より人口が減った。では転出者はどこに移ったのか。本紙は昨年1年間の23区からの年間転出者数を独自に集計。移転先を2019年と比べた結果、神奈川県藤沢市の増加数が最多で、湘南地域や東京西部への移住者も多いことが分かった。

[「東京脱出」した人はどこへ? 23区からの転出者が増えた市区町、調べました : 東京新聞]

大阪、名古屋、宮城、札幌、福岡も同じかな。

地方に目を向けると、人口確保のために大都市圏からのIターンを狙った移住政策に躍起になっている感があるけど、実際には各々地方の大都市が大半を吸収して大都市同士が引っ張り合う感じでグレートアトラクターになってる。吸収された地方都市にはなかなかおこぼれが降りてこないところ。

つまるところ、人口政策が誘致の観点だと大都市に行かない若手は同じ地方から確保するのが手早く、つまりは近隣自治体がみな敵となる。中核都市規模となると影響が広範囲になるから地方まとめての全面戦争のつもりで挑まないと効果は薄い。もう既に無理ゲーな自治体がいくつあるのかな。

思うに、こうした中核都市も弱小自治体も「例え規模が小さくなっても自治機能の維持が可能なスリム化」というのが鍵になりそう。どうしても発生する不都合を回避するのではなくいかに小さくする工夫が出来るのか。コンパクトで多少の不便よりもメリットを感じれる天秤を示せるかと思う。