Aruyo

筆下ろし

昼を食べようと飯処を探して、漫画「孤独のグルメ」のごとく彷徨っていた。大通りにでたところで何やら騒ぎに気がつき、近寄ってみる。通りに面した暴力団事務所に警察がガサ入れをしていて、逮捕された組長が出てくるところだった。

物見の人だかりが少しはけたところで警察がまだ何かやっていて、事務所の出入口の横にあるバックヤードに入る別の扉に向かって、座禅を組んでいる男が一人。これが数人がかりで持ち上げようにもテコでも動かないらしい。

そこに私と顔見知りらしい刑事が後ろから声をかけてきた。挨拶もそこそこに二人で男に近づくと、刑事が何やら呟いたらがくりと頭を垂れたのでそのまま連行。その後、互いに昼飯が未だとわかって刑事が行きつけの喫茶店へ一緒に行き、三時近くなっていたので「ランチタイムは終了です」とマスターに言われ、今度は我々ががくりと頭を垂れつつ仲良く飯処を探しに彷徨い歩きに出る。

そんなところで目が覚めた。

断片的に聞こえていた呟きを後から調べたら「気は長く、心は丸く、腹を立てず、口慎めば、命長かれ」と言っていたみたい。達磨様のお言葉なんだとか。禅宗は身近だし達磨寺にも行った事があるけど、覚えてなかったわ。

早くも一週間が消化されてしまった。
時間感覚の加速、どこまで行くのかな。

筆を新調した。

半年前に買った筆は筆の手入れもよく知らずに始めたので毛先がだいぶダメになってしまった。とはいえ、捨てずにベタ塗りとか落書きには使おう。安い筆をどんどん潰す勢いで練習して少しは筆で書く事に慣れないとな。美文字は為せずとも美筆遣いは習得したい、そんな感じ。